大濠公園にある、日本庭園様の利休木戸(写真左)と青竹枝折戸(写真真ん中、右)の交換をさせて頂きました。
利休木戸には、昔ながらの製法で作られた、ヘギ板を使用。
ヘギ板とは、木の繊維を壊さずに、削らずに手や道具を使用して割り、厚さ1mm以下まで薄くして
作られる板です。天然木で数百年もの、また目の詰まったものでないとヘギ板は作れません。
現在は、作られている方も少なくなって、今回は長野県から取り寄せました。わずかな絹光沢があり美しい材料です
木枠はヒバ材、白木が美しいでしょ。
ヘギ板も伸縮を考えると面で完全固定などすると不具合が発生します。伸縮を阻害しない固定を行います。
経験ですが針葉樹材で湿潤と乾燥の環境での寸法差異3%、これ位は動くと思ってていいと思います。100mmの材が103mmになるということですね。
青竹の枝折戸。これは通年でも作れますが、寒い時期の方が良いものが作れます。
竹の皮を剥いで竹枠にキッチリ巻き付けて、結束することにより斜め格子のカチッとした扉になります。
こういうの作れる人がどんどん年をとっていなくなりつつあります。
あと20年もすると国内に数名とかになるかもしれませんね。
でもそんなに難しくはありませんよ。慣れないひとは手が傷だらけになるとは思いますが習得できると思います。
昔は稲わらで縄を作ることも、わらじを作ることも今よりずっと多くの人が出来たはずです。
新たな技術と失われていく技術。人はどんどん高度な文明の元でしか生きていけなくなる・・感慨深いですね。
マッチもライターも使わず、鼻歌まじり竹を擦り火起こし出来る人になりたいと思います。